東京大学大学院新領域創成科学研究科

先端生命科学研究科

生命機能解析学分野(大谷研)にようこそ

2021年4月、大谷研3年目に入りました!

 

昨年度はコロナ渦で研究もままならず、なにより学生のみなさんが研究室に来られないといった、大変な日が続きました。負けじと地道に研究環境整備を進め、また植物や培養細胞も取りそろえ、ようやく研究室としてフル装備まで至ったかと思います。

 

3年目は新しく4名の修士課程学生(うち1名は秋入学)、1名の博士課程学生が加入します。今年は柏の地で取得したデータの入った論文を出すのが目標です。昨年あきらめた国際学会開催なども控えていますので、体調に気をつけながら前進します!

 

 

私たちは、「植物がどのように環境条件を捉え、応答し、細胞の増殖や分化の柔軟な制御を通して、動的な個体統御をなしえているのか?」を明らかにし、システムとしての生命機能の理解を目指そうとしています。

 

【東京大学柏キャンパス 2020年一般公開イベントとして、オンラインイベント「未来をのぞこう!」(2020年10月)に参加しました。】

https://park.itc.u-tokyo.ac.jp/kashiwa-rikejo/gsfs.html

 

理系選択や職業選択で迷っている方へ大谷からのメッセージ動画もありますので、ぜひwebsiteをご訪問ください。

 

2021. 7. 15.(発表)/10.13.(授賞式)

大谷が第5回バイオインダストリー奨励賞をいただきました!

 

https://www.jba.or.jp/jba/osirase/5_2.php

https://www.k.u-tokyo.ac.jp/information/category/award/4066.html

 


2021.10.22-29. 東大柏キャンパス/オンライン一般公開中!

先端生命科学専攻の特設ページ「研究するならどのいきもの?」ページはこちら↓

大谷研(生命機能解析学分野)で研究している植物の紹介があります。

https://3288635498.wixsite.com/iboc2021

 

 

 

PCWB2021が無事に終了しました!(2021.7.2.)

大谷がChairの一人として関わった第7回 国際植物細胞壁生合成会議The 7th International Conference on Plant Cell Wall Biology (PCWB2021)が無事に終了しました。

https://www.pcwb2021.com/

世界中の細胞壁研究仲間と久しぶりにディスカッションができ、旧交を温めることが出来ました。さらに新しい知り合いにも恵まれ、とても充実したオンライン会議でした。

 

2021. 9. 29. 総説論文がアクセプトされました

Kamon E, Ohtani M* (2021) Xylem vessel cell differentiation: a best model for new integrative cell biology? Curr Opin Plant Biol in press

「新しい細胞生物学」と言うテーマで組まれた特集号にあわせて、道管細胞分化研究の最新の動向をまとめた総説がアクセプトされました。多角的にVND7システムの有益性を議論しています。

 

2021. 9. 22. 高柳なつさん(M2)が優秀ポスター発表賞を受賞しました

新学術領域研究「植物構造オプト」第3回若手ワークショップにて、M2の高柳なつさんが優秀ポスター発表賞を受賞しました。おめでとうございます!

 

2021. 6. 30. 雑誌「アグリバイオ」(7月臨時増刊号)に日本語総説が出ました

大谷美沙都 (2021) オミクス解析から解き明かす木質形成機構. アグリバイオ (2021年7月臨時増刊号)

http://hokuryukan-ns.co.jp/cms/book_category/x01/

一般向けの平易な解説文ですので、気軽にお読みください。

 

2021. 6. 10. 論文がアクセプトされました。

Akiyoshi N, Ihara A, Matsumoto T, Takebayashi A, Hiroyama R, Kikuchi J, Demura T, Ohtani M* (2021) Functional Analysis of Poplar SOMBRERO-type NAC Transcription Factors Yields Strategy to Modify Woody Cell Wall Properties. Plant Cell Physiol in press

東京大、奈良先端大、理研の共同研究で、ポプラPtVNS遺伝子群のうち、解析が遅れていたSOMBREROタイプのPtVNS遺伝子の機能解析を行った研究です。とくにポプラPtVNSをシロイヌナズナ花茎で発現することによって、木質細胞の二次細胞壁特性を変えることができることが分かりました。これによって、新しい木質バイオマス改変戦略が導かれました。

 

2021. 5. 19. 論文がアクセプトされました。

Eri Kamon#, Chihiro Noda#, Takumi Higaki, Taku Demura*, Misato Ohtani* (2021) Calcium signaling contributes to xylem vessel cell differentiation via post-transcriptional regulation of VND7 downstream events. Plant Biotechnol in press
(#equally contributed)

 東大、奈良先端大、熊本大の共同研究で、道管細胞分化におけるカルシウムシグナルの多面的な重要性、とくにマスター転写制御因子の下流イベントにおける役割を明らかにしました。第一著者の2人のうち、2番目の野田さんは奈良先端大時代の修士学生さんでした。1番目の家門さん(当ラボ研究員)のおかげで、東大・大谷研で取得したデータを含む、初めての論文になりました!

 

2021. 3. 23. 論文がアクセプトされました。

Terada S, Kubo M*, Akiyoshi N, Sano R, Nomura T, Sawa S, Ohtani M, Demura T (2021) Expression of Peat Moss VASCULAR RELATED NAC-DOMAIN Homologs in Nicotiana benthamiana Leaf Cells Induces Ectopic Secondary Wall Formation. Plant Mol Biol in press

東大、奈良先端大、熊本大の共同研究で、オオミズゴケ(ピートモス)における転写因子VNSタンパク質の分子機能解析を行いました。この研究によって、通水細胞マスター制御転写因子VNSの分子機能が広い植物種で保存されていることが改めて示されました。筆頭著者の寺田さんは、奈良先端大の博士課程の学生さんで、本研究は博士論文研究の成果の一部を論文化したものです。

おめでとうございます!

 

Plant Biotechnology 誌 2020年12月号

特集号「Strategies of mechanical optimization in plants

 大谷がEditorとして編集に参加した特集号「Approaches for strageies of mechanical optimization in plants」がPlant Biotechnology 2020年12月号として発行されました。参画中の新学術領域研究「植物構造オプト」で得られた成果(さまざまな測定・解析技術)が詰め込まれた特集号になっておりますので、ぜひご一読ください。

https://www.jstage.jst.go.jp/browse/plantbiotechnology/37/4/_contents/-char/en

Plant & Cell Physiology 誌 2019年9月号

特集号「RNA-mediated Plant Behaviour」

 大谷がEditorとして編集に参加した特集号「RNA-mediated Plant Behaviour」がPlant & Cell Physiology 2019年9月号として発行されました。表紙の一部は、我々の論文 Chiam et al. (2019) からです。

当ラボと関係する1本の総説論文、2本の原著論文が含まれております。そのほか植物RNA研究の最新の動きを概観した特集号になっておりますので、ぜひご一読ください。

https://academic.oup.com/pcp/issue/60/9

植物細胞の分化全能性の謎に分子レベルで迫る

植物細胞の特徴のひとつとして、分化全能性が挙げられます。分化全能性は例えば器官再生として顕在化しますが、器官再生は通常時の発生プログラムの流用によることが分かってきています。

  私たちはこれまでに、発生プログラムの柔軟な運用を支える基盤としてのRNA代謝の重要性を提唱しています。こうしたRNA代謝研究を深化させ、植物細胞の増殖能・分化能を制御する分子機構の詳細解析、さらには効率的なクローン増殖技術の開発を進めます。

 

環境応答を制御するバイオポリマーダイナミクスとは

移動性の低い植物は、生育場所の環境要因(温度、光、栄養など)の変化に常に応答し、生命機能の恒常性を維持していると考えられます。

  本研究室では、遺伝子発現制御の要であるRNAや、外的環境に対する最初のバリアーである植物細胞壁に注目し、植物環境応答におけるこれらバイオポリマー(RNAや細胞壁ポリマー)の代謝制御の役割を明らかにします。こうしたバイオポリマーの改変による環境応答の人工制御も将来的課題の一つです。

 

持続可能社会のために:木質バイオマスを考える

近年の環境問題の深刻化は、私たちの社会活動の在り方の抜本的見直しを強く要求しています。持続可能な社会システムの構築の鍵として期待されているのが、木質バイオマス(木化した二次細胞壁に含まれる細胞壁ポリマー)です。

  木質バイオマス利活用性向上を目指して、本研究室では、比較・トランスオミクス解析による二次細胞壁生合成のシステムとしての理解や、二次細胞壁の進化的起源の探求を推し進め、新たな分子育種ターゲットを見出します。